さて、今回のスタジオ活用術は、各周波数帯域ごとの特徴的なお話です。バンドのリハーサルをするにあたって、それぞれの楽器パート毎の音作りって重要ですよね!抜けない音になってしまったり、やたらハウリングしまくったりしてしまうことってありますよね。バンド練習をより快適に、そして効率よく行う為に、今回は周波数特性の情報を皆さんと共有しましょう!本来であればパート毎の周波数特性を考察していきたいところですが、だいぶ話が長くなってしまいそうなのでそれは別の機会にやるとして、今回はざっくりと周波数を6つの帯域に分けて、一般的な編成のバンドがリハーサルするという観点でお話しさせていただきます。みなさんのリハーサルのお手伝いになれば幸いです。

60Hz以下の帯域

ほとんどの楽器では、実音として鳴っていない帯域です。従いましておもいっきりカットしてしまいましょう。

60Hz〜300Hz

特にドラムとベースに関する基音が集中して、カブりやすい帯域です。音の太さやヌケといった曲の骨格を担う重要な帯域になります。従ってこの範囲内の周波数は、各パート毎にどの周波数を担っていくのかをばらかして決めておきましょう。(主にドラムとベースですね)

300Hz〜2kHz

ほとんどのパートにおける基音が集中する帯域です。各パート毎の周波数的なバランスを取るために細心の注意を払ってコントロールしましょう!パート単体の音ではなく、バンド全体のサウンドを確認しながらEQしていきましょう。人間の耳で一番敏感な帯域なので、ブーストのし過ぎはやめましょう。

2kHz〜4kHz

ほとんどのソロパートがこの帯域に集中してます。人間の耳にも届きやすい帯域なので、ソロ楽器やボーカルの為に、その他のパートは一歩引いたEQを心がけましょう。

4kHz〜7kHz

各パートの音色を決定する帯域です。つまり倍音が集中しているので音色のキャラクターを決定する帯域です。音をクリアーにしたり、クセのあるサウンドにしたりすることが出来ます。カットすると、ビンテージライクな古めのサウンドになります。余談ですが、この帯域を各楽器パートが上げ目に設定するケースが多く見られ、マイクで拾い過ぎてハウリングしてしまうことが多いです。その場合、PAミキサー側で4〜7kHzあたりをカットしてやるか、各パート側でこの帯域をカットしてあげることで回避できますよ。

7kHz以上の帯域

ほぼ倍音だけの帯域です。音の明瞭感やヌケに関わってきます。耳には聴こえなくても高域のノイズがのっかってる場合もあるので、その場合カットしてノイズを除去してあげましょう。

以上、簡単ではありますが、スタジオ活用術周波数帯域の特徴とイコライザー編でした。


記事執筆者
ゴンスタマスターこと吉原基夫
profile:ゴンスタジオ代表。2006年6月にゴンスタジオを設立。経営者、クリエイター(音楽・写真・動画・WEBデザイン)として、よりスタイリッシュかつ、よりクリエイティブな音楽空間を実現すべく飽くなき挑戦を持続中。


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