初心者でも分かるデジタルリバーブのパラメーターを解説してみました|スタジオ活用術
さて今回のスタジオ活用術は『リバーブ』についてやってみましょう!リバーブとは、直訳するとズバリ『残響』です。現在最もポピュラーでしかも重要なエフェクターです。我々が普段生活していて、耳に入ってくる自然界の音には、その物自体の音に加えて何かしらの残響成分が付加されているわけで、この残響成分をシュミレートするエフェクターがリバーブなわけです。ギターアンプなんかについているつまみ1個でコントロールするリバーブもありますが、今回はより細かく設定できるデジタルリバーブのパラメーターを解説したいと思います。
リバーブタイム
そのままリバーブが響く時間のパラメーター。通常に使用するリバーブの場合、大体2〜3秒に設定します。1秒以下に設定すると、響き感がなくなって金属的な響きが付加されるイメージになる。5秒以上にするとトンネルの中みたいな感じ。10秒以上にするとかけた音自体のサスティーンが伸びたような感じになります。
HIGH
自然な残響をシュミレートするためには低域に対して高域の残響を短く設定してやる必要があります。このパラメーターでは上記で設定したリバーブタイムに対して高域の残響時間をどれくらいにするかを設定します。自然な響きにするなら、通常0.6くらいが妥当でしょう。この値を小さくすれば布やカーペットが床に貼られたような部屋の音場になるし、逆に大きくすればコンクリート打ちっぱなしの部屋のような音場になります。
DIFFUSION
リバーブの左右の広がりをコントロールパラメーター。大きくしすぎると、広がり感は増すが、リバーブの密度が薄くなってしまうので、通常50%くらいまでで留めておきましょう。
プリディレイ
リバーブが発生する時間を遅らせるパラメーター。音源までの距離をシュミレーションできます。80msecを越えたあたりからリバーブが遅れて出ているのが耳で聞いて分かるので、長めに設定する場合は慎重にやりましょう。
ハイパスフィルター
リバーブ音の低域をカットするフィルター。リバーブに不必要な低域があると音全体を濁らせてしまうのでリバーブを使う時はマストです。
ローパスフィルター
リバーブ音の高域をカットするフィルター。主にホール系の残響をシュミレートする場合、若干高域をカットした方が音に暖かみが出ます。
アーリーリフレクション
初期反射音と後部残響音のバランス調整パラメーター。通常50%くらいでオッケーです。
REV DELAY
アーリーリフレクションが始まってからリバーブが発生するまでの時間の遅れをコントロールするパラメーター。通常いじらなくてオッケー。
DENCITY
リバーブの密度を設定するパラメーター。通常最大値のままでよい。(チープなリバーブ音を狙って下げるっていうパターンもありますが。。)
以上、ゴンスタジオ活用術、リバーブ編でした。リバーブって奥が深いですよね〜。みなさんのリバーブを駆使した音作りのお役に立てれば幸いです。
記事執筆者
ゴンスタマスターこと吉原基夫
profile:ゴンスタジオ代表。2006年6月にゴンスタジオを設立。経営者、クリエイター(音楽・写真・動画・WEBデザイン)として、よりスタイリッシュかつ、よりクリエイティブな音楽空間を実現すべく飽くなき挑戦を持続中。
ゴンスタジオ
福岡市中央区天神3-6-23-B1F
TEL 092-714-0519
URL http://www.gonstudio.jp
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